captain-asagaya’s blog

リアルヒーローの1年間の旅の記録

BACK TO THE FUTURE

バックトゥザ・フューチャー(BTTF)が映画館で復活上映されたことがあった。30年前の作品なので中年の観客が多いと思いきや、思いの外2030代が多かった。この作品が時代を超えても評価されているのだと実感した。

物語は主人公のマーティが親友で科学者のドクを救うために、タイムマシンに改造されたデロリアン1985年から、1955年に遡るというSF映画。

何度も観ていて結末は知っているはずなのに未だにハラハラするのは何故だろう。それはBGMの影響が大きいと思う。子どもの頃に遊園地や水族館で味わう高揚感と同じものを、BTTFのテーマ曲は持っている。そんな童心を思い出させてくれるような音楽が、手に汗握るエキサイティングなシーンでかかって興奮しないわけがない。

他に映画を盛り上げる大きな要因の一つが、魔改造された車・デロリアンである。この車をタイムマシンに選んだことは英断だ。超型落ちの車だが、ガルウィングでカクカクの尖ったその車体はTHE・アメ車で、今見てもカッコいい。仮にこのビジュアルで現代の車と同性能ならば、多くの人はこっちを選ぶだろう。そのデロリアンが、タイムトラベルをするための近未来的なイカす装置をいっぱい詰め込み活躍するのだ。このクルマが大暴れするシーンに大人も子供もワクワクしないわけがない。

デロリアンも魅力全開だが、登場キャラクターもみんな楽しくていい奴らだ。うだつが上がらないけど明るいパパ、マーティと随分歳が離れているけど対等な友達として接するドク、嫌な敵キャラのビフまでもどこか愛くるしい。こんなキャラクター達が物語を和やかで底抜けに明るいものにしてくれる。

ただ、究極のご都合主義な映画であることは間違いない。主人公は幾度も危機を迎えるが全て上手くいくし、最終的には並の映画をはるばる超えるハッピーエンドを迎える。その点を気にする人もいるかもしれない。しかし、BTTFはただの単純なおバカ映画では決してない。寝っ転がって何も考えずに観ることができる映画でもあるが、タイムトラベルというジャンルである以上深い考察もできるし、ラストシーンのドクの何気ない一言もよく考えれば誰の人生においても深い意味を持っていると気づく。伏線も多く張っており細かい描写が多い。例えば、マーティがタイムスリップした1955年には時計台の上には無い像が1985年には設置してある。また、物語中盤で登場するダイナーで働く黒人の青年は、冒頭で市長になっていることがさりげなく明示されている。これ以外にも小ネタやトリビアが数多く存在していて、観るたびに新しい発見のある映画になっている。こういった遊び心も何度も観られる作品になった要因の一つだろう。

BTTFのテーマが流れるエンドロールを終え、席を立つ時の会場の観客の反応を見る。みんなにこやかな表情だ。30年以上前の作品にもかかわらず、未だに多くの人から愛され続けている。それほど熱い興奮と感動がこの映画にはぎゅうぎゅうに詰まっている。まさに映画界からのプレゼント的な作品なのだ。